この記事はこんな人におすすめ!
・大学院進学にTOEICはどのくらい必要?
・大学別でTOEICスコアの基準は?
・ TOEICはどのくらい役立つ?
現役大学院生の筆者が解説します!
イチ
・英語嫌い
・現役大学院生(TOEIC420→825)
・TOEICスコアをアピールして大手複数社内定
大学院進学におけるTOEICの足切り基準とは?
そもそも大学院進学で TOEICの活用状況や、足切り基準の存在について解説します。大学院進学において TOEICがどのくらい活用されているのかについて解説します。
・TOEICは大学院進学で重要なのか?
・TOEICスコアの足切り基準とは?
TOEICは大学院進学で重要なのか?
大学院進学を目指す学生にとって、TOEICスコアがどれほど重要なのか疑問に思うかもしれません。実は、多くの大学院で英語力の証明としてTOEICスコアが求められ、特に足切り基準として使われることがあります。この記事では、大学院進学を考える学生に向けて、大学別のTOEICスコア足切り基準をまとめました。
TOEICを運営する国際ビジネスコミュニケーション協会によると2022年度の大学院進学試験でTOEICを活用した大学は調査対象の8割以上の大学で活用している結果がありました。
TOEICの活用方法
大学院の進学試験において TOEICスコアの活用方法は大学によって様々です。加えて、大学ごとではなく志望する専攻や研究科によっても活用方法や求められる条件が異なります。そのため、志望する大学に応じて TOEICスコアの活用方法を確認しておく必要があります。
以下に、 TOEICスコアの活用方法の例を紹介します。
TOEICスコアの足切り基準とは?
TOEICスコアの「足切り」とは、入試において一定のスコアを超えていないと、それ以降の選考に進めないことを指します。英語力を示すTOEICスコアは、特に理系の大学院で重要視されることが多く、他の英語試験よりも一般的に受験されているため、足切りの基準として採用されることが増えています。
また、一定のTOEICスコアを保有しておくことで英語試験の受験免除を受けることができます。その基準として設けている大学もあります。
大学別のTOEICスコア足切り基準一覧
ここでは TOEICスコアを活用している大学を紹介します。また、一部の大学で公表している大学の基準スコアについて紹介します。
旧帝一工大学群
旧帝大学一工の大学群では全ての大学で TOEICスコアを活用できる専攻、研究科があります。
難関国公立大学
難関国公立大学では以下の通り。どの大学でも TOEICスコアを英語力の証明として示すことができる。
その他国公立大学
その他の国公立大学を示します。多くの国公立大学の大学院試験で TOEICスコアを活用していることがわかります。
室蘭工業大学大学院、北見工業大学大学院、弘前大学大学院、岩手大学大学院、宮城大学大学院、山形大学大学院、福島大学大学院、群馬大学大学院、埼玉大学大学院、新潟大学大学院、富山大学大学院、石川県立大学大学院、福井大学大学院、信州大学大学院、静岡大学大学院、三重大学大学院、滋賀大学大学院、奈良女子大学大学院、和歌山大学大学院、鳥取大学大学院、島根大学大学院、山口大学大学院、徳島大学大学院、香川大学大学院、高知大学大学院、九州工業大学大学院、佐賀大学大学院、長崎大学大学院、熊本大学大学院、宮崎大学大学院、鹿児島大学大学院、琉球大学大学院。
早慶上理/GMARCH/関関同立
早慶上理、GMARCHや関関同立の大学群ではどの大学でも TOEICスコアを活用する機会があります。
理工系私大
工業系の私立大学大学院でも同様に、 TOEICスコアを活用する機会があります。理系の大学とはいえTOEICを通じた英語力の証明が必要とされています。
その他私立大学
その他の私立大学大学院は以下の通りでした。
大学院生の平均点と TOEIC試験全体の平均点を比較
ここでは、大学院生の平均点と TOEIC試験全体の平均点について解説します。
・大学院生の平均点は565点
・TOEIC公開テスト全体の平均点は608点
大学院生の平均点は565点
大学院のTOEIC平均点は565点でした。詳細は以下の通り。
リスニング | リーディング | 合計点 |
308点 | 257点 | 565点 |
次に、学年別では次のようになりました。
リスニング | リーディング | 合計点 | |
大学院1年生(修士) | 301 | 250 | 551 |
大学院2年生(修士) | 318 | 263 | 581 |
大学院3年生(博士1年) | 349 | 303 | 652 |
大学院4年生(博士2年) | 340 | 298 | 638 |
大学院生の文理比は6:94と理系が大多数なため、ほぼ理系の平均と捉えても良いでしょう。
いずれにしろ、高いですね。
TOEIC試験の平均点は608点
2022年度のTOEIC試験結果に基づくスコアの基準と分布を紹介します。(参考:一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会)
2022年度のTOEIC試験の平均スコアは608点でした。
大学受験英語と TOEICテストの違い
大学受験で勉強した英語と TOEICテストの英語の違いをそれぞれの観点から紹介します。
・英語試験の目的と特徴
・出題内容の違い
・試験時間
目的と特徴
出題内容の違い
TOEIC試験と大学受験の出題内容は大きく異なります。
試験時間
TOEIC試験と大学受験の英語試験では試験時間が大きく異なります。 TOEIC試験は受験英語と比較して試験時間が長いことが特徴です。
TOEICスコアはいつまでに取得すべき?有効期間は?
基本的に TOEICスコアによる英語力を証明することができる有効期間は2年です。2年を超えるスコア結果は再度受け直す必要があります。そのため、大学院進学を考える場合3年生以降で TOEICスコアを取得しておく必要があります。
理系大学生向けのTOEIC対策
理系学生のほとんどは、大学の授業や実験に追われて勉強時間の確保に悩みます。
実際、僕も非常に苦しみました。
そのため、継続的に勉強する習慣を作ることが最も大事なことです。以下に筆者が実践した、週2回実験とレポートに追われながらもスコアを上げた勉強を紹介します。
・単語の覚え方
・リスニング対策
・リーディング対策
忙しいからこそ、空いた時間で少しずつ取り組むようにしましょう。
大事なのは勉強の質よりも継続です。まずは習慣化を目指しましょう。
単語の覚え方
TOEICの語彙を強化するにはTOEIC用の英単語帳を1冊用意して仕上げることをお勧めします。
効率的に英単語の意味を覚えるためには、反復が大事です。
以下に、筆者がおすすめする単語帳の使い方を紹介します。
- ステップ0単語帳を4〜5分割して、範囲を分ける。
- ステップ11つ目の範囲を3周する。
- ステップ2次の範囲を3周する
- ステップ31つ前の範囲を1周する
- ステップ4ステップ2〜3を繰り返す
順番に説明します。
step0:単語帳を4〜5分割して、範囲を分ける。
簡単にいうと覚える範囲を小分けします。
単語帳1冊を1周するよりは、小分けした短い範囲を複数回繰り返すほうが反復しやすく定着しやすいです。
単語帳によりますが、4〜5つの範囲を作りましょう。
step1:1つ目の範囲を3周する。
まずは、1つ目の範囲を3周を目安に目を通しましょう。
このとき、1つ1つの単語は軽く目を通す程度で構いません。
英単語→日本語→英単語→日本語
の順ですらすらみていきましょう。
何周かしたときに英単語→日本語に時間がかかるものは印をつけておこう。
step2:次の範囲を3周する
2つ目(次)の範囲を3周しましょう。
Step1と同様、英単語→日本語で流し読みしていきましょう。
step3:1つ前の範囲を1周する
ここが、大事なポイントで、次の範囲を3周終えた後に前の範囲を1周しましょう。
定期的に覚えた範囲を復習することが大事です。
step4:ステップ2〜3を繰り返す
あとは、ステップ2と3を繰り返して単語帳を1周させましょう。
目標は1ヶ月で1周です。すぐに覚えられなくても良いので反復を意識しましょう!
・単語学習は反復が大事!
効果的なリスニング対策
リスニング対策で意識して欲しいことは2つあります。
TOEIC425点の場合、リスニング対策で実践してほしいことは単語の発音を理解することです。
英語苦手な方がリスニングで聞き取れない要因の1つに、
単語を聞き取れない
ことです。実際、わからない単語や聞き取れない発音を聞き取ると頭がフリーズします。このフリーズしている間に音声を聞き漏らし得点を逃す機会に繋がります。リーディングで理解できる単語でもリスニングになると内容を理解できなくなるのはこれが原因です。
リスニングのスクリプトを見ると案外、簡単な文章ばかりです。
そのため、単語帳を用いて英単語の発音と音声を聞いて意味を理解することが大事!音声は移動時間だけを使って対策しましょう!
単語の発音を聞く→意味がわかる
このスピードを高めよう!
リーディング力を高める方法
リーディング対策は、平日の夜や休日などの時間をつかってまとまって対策することがおすすめ!
基本的に、リーディングで取れないのはそもそもの語彙力に課題があります。
最優先でやるべきことは、単語帳で単語の理解を高めること!
そのうえで、問題集一冊用意してリーディング問題を解いてみましょう!また、問題集では解くことよりも復習することや解き直すことを徹底してください!
・理解できなかった単語をメモして暗記
・解いた問題に対する復習の徹底
・土日などまとまった時間に取り組もう!
TOEIC対策で絶対に持っておきたい参考書
ここでは、TOEICスコアを伸ばしていくための参考書を紹介します。実際、TOEICは少ない参考書でスコアアップさせることは可能です。
ここでは、初心者におすすめの参考書は主に3つ紹介します。
・単語帳
・文法書
・公式問題集
順番に解説していきます。
単語帳
まずは、TOEIC用の単語帳を1冊用意していきましょう。
TOEIC試験では、ビジネスで使われる単語が多く用いられます。そのため、ビジネス単語の理解を強化するためにもTOEIC専門の単語帳を用意しておきましょう。
以下の記事では、初心者向けの用意しておきたいTOEIC用の英単語帳を比較しています。
文法書
文法書を用意しておきましょう。
TOEICのリーディングパートでは、文法問題が30問出題されます。この部分は得点源につながりやすいので参考書を用意して対策をすることをお勧めします。
英語中級者:文法の問題集
英語初心者:文法の解説書
公式問題集
問題演習用の参考書を1冊用意しましょう。おすすめは公式問題集です。
公式問題集には、TOEIC本番さながらの模擬試験が2回分収録されています。
2回の問題演習と復習を徹底して行うことでスコアアップに繋げることができます。
問題演習で全体像を把握しよう!
また、実際に使ってみたレビューも紹介しています。
スコアアップするためにやるべき勉強法
TOEICスコアをさらに伸ばすためのコツを紹介します。ここで紹介する勉強法は解いた問題をある程度復習できてから取り組むことがおすすめです。
やって欲しいことは3つ。
・音読
・シャドーイング
・ディクテーション
音読
音読とは、英語の文章を声に出して読む学習方法です。単に目で追うだけでなく、実際に発声することで、英語の音やリズムを体感的に学ぶことができます。
音読を通じて、発音、イントネーション、文法構造の理解が深まり、英語力の向上につながります。ただし、初心者がいきなり難しい文章に挑戦するのは避けましょう。
また、音読をする上での手順は以下の通りですすめてみましょう。
1) パート1、パート2のスクリプトを用意
2) まず黙読して内容を理解する
3) 声に出して読む(最初はゆっくりでOK)
4) 徐々にスピードを上げていく
5) 繰り返し練習し、滑らかに読めるようになることを目指す
音読を始める際は、短くて簡単な文章から始めるのがコツです。慣れてきたら、徐々に長文や難しい文章にチャレンジしていきましょう。
- 音読は、英語の文章を声に出して読む練習方法。
- 単語の正確な発音、文のリズム、イントネーションを身につけるのに効果的。
- 音読に取り組む際は、理解できる内容の文章から始め、徐々にレベルを上げていくことが大切です!
完璧になるには時間がかかりますが、継続的な練習で確実に上達していきます。自分のペースで焦らず取り組むことが大切です。
より具体的な効果や方法については、こちらの記事で解説しています。
シャドーイング
シャドーイングとは、英語を聞き取りながら、その音声を真似しながら声に出す方法です。
英語の音声が読まれたらすぐに声に出すことで聞いた音を形にしています。正しく発音できていれば、単語の認識ができている証拠になります。
反対に聞き取れない、うまく言えない場合、単語の発音が理解できていない状態になります。そのためいきなりシャドーイングに取り組むことはお勧めしません。
シャドーイングを行うことで発音、アクセントの理解と向上につながります。
スクリプトでは、わからない表現を学べます
1)TOEIC公式問題集の音声を用意。(まずはパート1、パート2から)
2)スクリプトの文章を見ながらシャドーイングを行う。(発音を意識)
3)問題文に対する理解が深まったら、スクリプトなしでシャドーイングに挑戦してみる。
いきなり、シャドーイングを始めることは難しいです。
まずは、スクリプトを見ながら短い文章で始めていきましょう。
完璧にできるようになるには時間がかかります。
- シャドーイングは、音声を聴きながら同時に声に出して繰り返す練習。
- 英語のリズムやイントネーションに慣れることで、リスニング力が向上する。
- シャドーイングに取り組む際は、解いた問題をある程度復習した段階で取り組むようにしましょう!
ディクテーション
ディクテーションとは、英語を聞き取りながら、その音声を文字にして書き起こす方法です。
シャドーイングでは、聞いた音声を声に出すのに対し、ディクテーションは書く方法です。
書取りになるため、難易度が上がりますが正しく単語を認識できているかの確認につながるためお勧めです。
1)音声を聞き取りながら、書きとる。おすすめはパート1、パート2。
2)書き取った内容をスクリプトと照らし合わせて確認する。
単語のスペルの確認にもなるだけでなく、書いていく中で文の構造の理解に繋げることができ文構造から単語を推定することができるようになります。
文構造がわかると、パート5の対策につながります。
- ディクテーションは、音声を聴き取り、書き取る練習。
- 細かい音の違いや発音に敏感になることで、リスニング力が向上する。
まずは、音読から取り組んでみましょう。
短期間で着実にスコアを伸ばすためのコツ
ここでは、筆者の経験をもとに TOEICスコアを短期間で着実に伸ばすためのコツについて紹介します。 TOEIC試験は正しい方法で取り組めば短期間でスコアを伸ばすことも可能です。ここではそのコツを3つ解説します。
・明確な目標スコアと期限を決め切ること
・毎日数分でも継続して取り組むこと
・定期的に公式問題集を解くこと
明確な目標スコアと期限を決め切ること
まず初めにTOEICの勉強をする際は、いつまでに何点を取得したいのかを明確にしましょう。
必要な勉強時間や勉強の内容などはそれに基づいて決めることができます。 また、オックスフォード出版局によると TOEICスコアと勉強時間について以下のような関連性があることが知られています。例えば、650点のスコアを獲得するために必要な勉強時間がおよその目安で公開されていました。
現在のスコアレベル | 必要な勉強時間 |
250点 | 950時間 |
350点 | 700時間 |
450点 | 450時間 |
550点 | 225時間 |
650点 | 0時間 |
これらの表から分かるように100点伸ばすためには220時間ほどの勉強時間が必要ということになります。
220時間は1日3時間の勉強で73日(約2ヶ月半)ほどの勉強時間になります。
スコアを伸ばす上ではある程度の勉強時間が必須であるといえます。なるべく早い段階から勉強するようにしましょう。
毎日数分でも継続して取り組むこと
100点伸ばすためには数百時間の勉強時間が必要でした。そのため毎日数分でも英語に触れるようにしましょう。特にやって欲しいことは以下の通りです。毎日同じことをしなくても、以下のアクションを1日どれか行うようにしましょう。
1日あたり最低でも30分は行うようにしましょう。
僕は移動の時間や寝る前、ちょっとした待ち時間でコツコツ取り組んでました。
定期的に公式問題集を解くこと
TOEIC試験では英語力以外にも重要なことがあります。それは、2時間の試験を解き切るための集中力です。 TOEIC試験はリスニングとリーディング合わせて2時間を通しで解く必要があります。
特にリーディングは45分間のリスニングの後に解き始めるためリスニングの疲労の蓄積によって、集中力が低下しやすく、問題量も多いため時間内に解き切ることが難しいです。
そのため週末の土日などでまとまった時間を用意して2時間解ききる練習をしましょう。
まとめ:大学院進学に向けて、TOEICスコアをしっかり準備しよう
本記事では、大学院の TOEIC足切り基準についてまとめました。
大学院進学を目指す学生にとって、TOEICスコアは重要な評価基準の一つです。早めに対策を始め、しっかりとスコアを準備することで、志望校への合格に近づけます。計画的な学習と効率的な対策を心がけ、目標スコアを達成しましょう!
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