この記事はこんな人におすすめ!
・TOEICの受験結果が700点台...これってどんなもん?
・TOEICスコアのレベルを知りたい
・就活ではどのくらい必要?
元TOEIC420点の筆者が解説します!
イチ
・英語嫌い
・現役大学院生(TOEIC420→825)
・TOEICスコアをアピールして大手複数社内定
TOEICで700点ってどう?
この記事では、TOEIC700点について、3つの観点から解説!
TOEIC 700点の実力とは?
はじめに、TOEIC700点は高いです。
初受験で700点は基本的な英語力があります。自信持ちましょう!
しかし、TOEIC受験者平均で見ると、低いです。
2022年度のTOEIC試験結果に基づくスコアの基準と分布を紹介します。(参考:一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会)
2022年度のTOEIC試験の平均スコアは608点でした。この結果から、TOEIC700点は全体の平均以上になります。
700点ってどのくらいいるの?
2023年度の試験データによると、2023年度の受験者数のうち700点台の人は全体で17%でした。
また、700点台はTOEIC試験全体の受験者のうち上位25%に当てはまります。上位25%は偏差値57くらいです。
TOEICスコアとキャリアの関係
就職活動において、TOEICスコアはかなり有効です。日本の会社の多くは英語力をTOEICスコアで評価しています。
実際、TOEICテストを運営する一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会によると、TOEIC試験を採用時利用している割合は50%以上でした。
実際、企業の中にはTOEICスコアで足切りするところや一定のスコアが入社条件のところもあります。
例えば、楽天グループ株式会社では入社までにTOEICスコア800点の取得が義務付けられています。
理系でも、TOEICをはじめとした英語は必要不可欠です。早いうちから克服しておくことがおすすめです。
研究では、英語の論文を読むことや英語で発表する機会があります。
大学生のTOEIC700点のレベル
大学生にとってのTOEIC700点のレベルはどのくらいなのでしょうか。国際ビジネスコミュニケーション協会のデータに基づいてTOEIC700点のレベルをまとめました。
・大学生平均と比較
・文系大学生で見る700点
・理系大学生でみる700点
大学生平均と比較
大学生全体のTOEICテストの平均点は以下の通りでした。全体でみても平均は600点を下回りました。そのため、TOEICで700点あると、大学生の平均点以上であることがわかります。
リスニング | リーディング | 全体 | |
TOEIC L&R 公開テスト | 325 | 271 | 596 |
TOEIC L&R IPテスト | 264 | 208 | 471 |
IPテストは、企業や大学で行う団体試験のことです。公開テストとIPで差があるのは、TOEIC対策をして臨んだ試験の点数と、大学で半強制的に受けた点数との差だと思います。
文系大学生でみる700点
文系大学生でみるTOEICスコアのレベルについてまとめました。国際系や英語学系を専攻する学生は平均点が500点を上回りましたが、それ以外は500点未満でした。TOEIC700点はかなり高いことがわかります。
リスニング | リーディング | 合計 | |
語学文学系(英語) | 302 | 226 | 528 |
語学文学系(非英語) | 271 | 212 | 483 |
国際関係学系 | 294 | 225 | 519 |
商学経済経営系 | 262 | 210 | 472 |
法学系 | 259 | 213 | 472 |
社会学系 | 267 | 210 | 476 |
理系大学生でみる700点
理系大学生でみるTOEICスコアのレベルについてまとめました。理系の学生の平均スコアでは、どの分野で見ても500点を下回る結果でした。そのため700点以上のスコアはかなり高いことがわかります。
リスニング | リーディング | 合計 | |
情報科学系 | 256 | 206 | 462 |
理工農系 | 252 | 202 | 454 |
医薬系 | 268 | 223 | 492 |
TOEIC 700点のレベルを理解する
TOEICスコアはリスニングスコアとリーディングスコアの合計点です。リスニングパート、リーディングパートそれぞれでスコアをみてみましょう。
TOEIC700点の英語力
海外出張を目指せるレベル
学生で700点は、英語ができる印象を持たれます。
短文でも長文でも比較的細部まで聞き取れるレベルです。
海外赴任を目指す方であれば、700点台は最低ラインと理解しておきましょう。多くの企業の国際部門では700点以上を必要とされています。
TOEIC700点のリスニング力
TOEICで700点台を取る人のリスニングは大体、350〜400点。そのレベルについて紹介します。
TOEIC試験のリスニングテストの問題構成は以下の通り
パート | 問題番号 | 問題数 | 問題特徴 |
1 | 1~6 | 6問 | 写真描写問題 |
2 | 7~31 | 25問 | 短文応答問題 |
3 | 32~70 | 39問 | 会話問題 |
4 | 71~100 | 30問 | 説明文問題 |
リスニングの実力/レベルを強み弱みで紹介します。
・初・中級レベルは話の主旨や詳細を理解できる
・間接的な応答や少し難しい語彙があっても、文脈から主旨や目的を推測できる。
・長い音声では、情報の繰り返しや言い換えがある場合に、理解できる。
・応答が間接的だったり、否定表現が使われていると、主旨や詳細の理解が難しい。
・情報の関連付けたり、難しい語彙や文法が含まれていると、理解が困難になる。
TOEIC700点のリーディング力
リーディングスコアは、大体300〜350点台の方のレベルを紹介します。
TOEIC試験のリーディングテストの問題構成は以下の通り
パート | 問題番号 | 問題数 | 問題特徴 |
5 | 101~130 | 30 | 短文穴埋め問題(文法) |
6 | 131~146 | 16 | 長文穴埋め問題 |
7 | 147~200 | 54 | 文章問題 |
リーディングでのレベル/実力を強み弱みで紹介します。
・短文では、内容の主旨や目的について簡単に推測できる。
・文章中の情報が問題にそのまま、または言い換えて使われている場合、解ける。
・初・中級レベルの語彙やよく使われる文法構造を理解できる。
・言い換えや情報の関連付けが必要な場合、推測が難しい。
・難しい語彙や言い換えを含む情報の理解が苦手で、問題の語句と同じ表現を文章から探すことに頼りがち。
・情報の関連付けが難しく、文が複雑になると理解が困難。
語彙の強化や、情報量が多い時の内容理解はまだまだ課題といえます。
TOEIC700点のメリット・強み
ここでは、TOEIC700点を保有しておくことで得られるメリットや強みを紹介します。筆者の経験上TOEIC700点のメリットは大きく2つ。
就職活動で差別化できる
TOEICで700点以上のスコアを持っていると、就職活動や転職活動で有利に働きます。
企業によっては、スコアによって足切りをしているところもあり、エントリーシートや、面接でのアピールポイントに繋げることができます。大学生の平均点からもわかるようにTOEICで700点があると周りの学生との差別化になります。
また、英語力を求められるポジションでの採用や配属を希望することもできます。
特に外資系の企業であれば、TOEICで自慢できるようなスコアは必須です。
大学院試験の英語力の証明に
大学院進学を考えている人は、TOEICスコアが英語力の証明になります。
大学院によっては英語力をTOEICスコアで評価していたり足切りの基準として置いています。専攻によりますが700点台があれば英語免除を受ける大学も多いです。
TOEIC700点以上を目指すための学習戦略
現状、TOEIC700点以上をさらに目指していくなら、問題の演習、リスニングの強化をお勧めします。
700点以上になると、ミスを減らすことが重要になります。特にリスニングは1回限りであるため集中力が大事です。加えて試験終盤でも問題を解き切れるようになっておく必要があります。
理系学生向けの英語学習法
理系学生のほとんどは、大学の授業や実験に追われて勉強時間の確保に悩みます。
実際、僕も非常に苦しみました。
そのため、継続的に勉強する習慣を作ることが最も大事なことです。以下に筆者が実践した、週2回実験とレポートに追われながらもスコアを上げた勉強を紹介します。
移動時間でリスニング
休日や平日夜の数時間でリーディング
効果的なリスニング対策
TOEIC700点台の場合、リスニング対策で実践してほしいことは2点。
・語彙強化
・隙間時間、移動時間で音声を聞く(1日15分)
800点を目指すのであれば、リスニングの正答率を8割以上にすることが大事です。日頃からリスニングの音声をはじめ英語媒体に触れることでリスニング力の底上げに力を入れましょう。
リーディング力を高める方法
リーディング対策は、平日の夜や休日などの時間をつかってまとまって対策することがおすすめ!
・解いた問題の語彙強化
・解いた問題に対する復習の徹底。
基本的に、TOEIC700点より上を目指すのであれば、問題演習がおすすめ。リーディングは時間との勝負なので、時間配分を設定して問題を解けるようになるとよいです。
理系学生が活用すべき参考書
実際に勉強していく中で、おすすめの参考書を紹介します。TOEIC対策で必要な参考書は3つあれば大丈夫です。
・文法書
・公式問題集
・演習用問題集
700点を超えてからは問題演習を行うと良いです。
おすすめのTOEIC教材
文法書
文法書を用意しておきましょう。
TOEICのリーディングパートでは、文法問題が30問出題されます。この部分は得点源につながりやすいので参考書を用意して対策をすることをお勧めします。
英語中級者:文法の問題集
英語初心者:文法の解説書
公式問題集
問題演習用の参考書を1冊用意しましょう。おすすめは公式問題集です。
公式問題集には、TOEIC本番さながらの模擬試験が2回分収録されています。
2回の問題演習と復習を徹底して行うことでスコアアップに繋げることができます。
問題演習で全体像を把握しよう!
問題演習
700点以上では、少し難易度が高い問題の演習に挑戦しましょう。難易度の高い問題を解くことで本番レベルの問題の理解力や解くスピードを改善することができます。
筆者のおすすめを紹介します。
1冊目は、TOEIC L&Rテスト精選模試です。このシリーズはリスニングとリーディングで分けられているものの、5回分の模試をうけることができます。加えて、価格も他の模試と比べて抑えることができます。
2冊目が関正生先生の世界一わかりやすいシリーズの総合模試です。2回分で公式問題集よりも難易度の高い問題構成で800点以上を目指す方におすすめです。
英語学習アプリとサイト
TOEIC対策で活用してほしいアプリを紹介します。スマホをTOEIC対策に取り入れてみてください!
・abceed
・mikan
ハイレベルを目指す勉強法
TOEICスコアをさらに伸ばすためのコツを紹介します。ここで紹介する勉強法は解いた問題をある程度復習できてから取り組むことがおすすめです。
やって欲しいことは3つ。
・音読
・シャドーイング
・ディクテーション
音読
音読とは、英語の文章を声に出して読む学習方法です。単に目で追うだけでなく、実際に発声することで、英語の音やリズムを体感的に学ぶことができます。
音読を通じて、発音、イントネーション、文法構造の理解が深まり、英語力の向上につながります。ただし、初心者がいきなり難しい文章に挑戦するのは避けましょう。
また、音読をする上での手順は以下の通りですすめてみましょう。
1) パート1、パート2のスクリプトを用意
2) まず黙読して内容を理解する
3) 声に出して読む(最初はゆっくりでOK)
4) 徐々にスピードを上げていく
5) 繰り返し練習し、滑らかに読めるようになることを目指す
音読を始める際は、短くて簡単な文章から始めるのがコツです。慣れてきたら、徐々に長文や難しい文章にチャレンジしていきましょう。
- 音読は、英語の文章を声に出して読む練習方法。
- 単語の正確な発音、文のリズム、イントネーションを身につけるのに効果的。
- 音読に取り組む際は、理解できる内容の文章から始め、徐々にレベルを上げていくことが大切です!
完璧になるには時間がかかりますが、継続的な練習で確実に上達していきます。自分のペースで焦らず取り組むことが大切です。
より具体的な効果や方法については、こちらの記事で解説しています。
シャドーイング
シャドーイングとは、英語を聞き取りながら、その音声を真似しながら声に出す方法です。
英語の音声が読まれたらすぐに声に出すことで聞いた音を形にしています。正しく発音できていれば、単語の認識ができている証拠になります。
反対に聞き取れない、うまく言えない場合、単語の発音が理解できていない状態になります。そのためいきなりシャドーイングに取り組むことはお勧めしません。
シャドーイングを行うことで発音、アクセントの理解と向上につながります。
スクリプトでは、わからない表現を学べます
1)TOEIC公式問題集の音声を用意。(まずはパート1、パート2から)
2)スクリプトの文章を見ながらシャドーイングを行う。(発音を意識)
3)問題文に対する理解が深まったら、スクリプトなしでシャドーイングに挑戦してみる。
いきなり、シャドーイングを始めることは難しいです。
まずは、スクリプトを見ながら短い文章で始めていきましょう。
完璧にできるようになるには時間がかかります。
- シャドーイングは、音声を聴きながら同時に声に出して繰り返す練習。
- 英語のリズムやイントネーションに慣れることで、リスニング力が向上する。
- シャドーイングに取り組む際は、解いた問題をある程度復習した段階で取り組むようにしましょう!
ディクテーション
ディクテーションとは、英語を聞き取りながら、その音声を文字にして書き起こす方法です。
シャドーイングでは、聞いた音声を声に出すのに対し、ディクテーションは書く方法です。
書取りになるため、難易度が上がりますが正しく単語を認識できているかの確認につながるためお勧めです。
1)音声を聞き取りながら、書きとる。おすすめはパート1、パート2。
2)書き取った内容をスクリプトと照らし合わせて確認する。
単語のスペルの確認にもなるだけでなく、書いていく中で文の構造の理解に繋げることができ文構造から単語を推定することができるようになります。
文構造がわかると、パート5の対策につながります。
- ディクテーションは、音声を聴き取り、書き取る練習。
- 細かい音の違いや発音に敏感になることで、リスニング力が向上する。
まずは、音読から取り組んでみましょう。
モチベーションを維持するためには?
高いスコアを目指す上で、TOEICを勉強して挫折しないための3つのコツを解説します!
・習慣化する
・環境を整える
・目標を明確にする
習慣化する
独学で挫折しないためには勉強を習慣化することが大事です。習慣化すれば無理なく学習が継続できます。
毎日の生活の中に学習するルーティンを組み込んでみましょう。
・大学にいく前に単語学習
・授業帰りはカフェで学習
・寝る前は必ず単語を覚える
どれか1つでも1週間つづけることができたらかなりすごい!
最初の1歩!
環境を整える
学習環境を整えましょう。学習環境が整っていないと継続できず挫折してしまうからです。ぼくは学習環境を整えるために以下のことをしました。
・机に気が散るものはおかない
・家で集中できないならカフェなど外で勉強する
・スマホは電源を切る・近くにおかない
勉強せざるをえない環境を整えると挫折せずに継続できます!
特にカフェは周りの人が作業している環境なので刺激になります!
目標を明確にする
TOEICの目標スコアを明確にすると挫折しにくくなります。
達成した時の姿がイメージできやる気がでるからです。目標点数に加えて期限を決めると良いです!
目標や期限は下のように設定すると良いです!
・次の試験で600点を取る!
・2ヶ月間毎日単語帳を見る時間を設ける
・休日は模試を解く
まとめ
本記事では、TOEIC700点のレベルと必要な勉強法について紹介しました。TOEIC700点は平均から見ると高いスコアです。就職活動や大学院進学の場ではぜひ活用しましょう。
コメント